『ゴブリンの王国』 8
6時50分起床なのです。
日照時間が長くなって、次第にサマータイム気味になってきたのです。
家事で変わったことは特になく、母に言われて買い物をしたぐらいかな。トイレットペーパー2パックとティッシュボックス1パック、ブルーレット詰め替え2個なのです。体積がやたら大きくて苦労したね。
後はひたすら『ゴブリンの王国』を読んだのです。
卿から最後の第四章だね。聖女レシア・フェル・ジール奪還が終わって、体調ガタガタで唐突に3日ぐらい寝込むことがよくある王様の回復を願って、復讐の女神アルテーシアが従えたという最後の蛇であるガウェインを探す旅になったのです。
で、割とあっさり見つかるのです。
体調は戦場で戦える程度には持ち直し、ついでに眷属の一人の龍もゲットなのです。
「病気で寝込むシーンのところで、ようやく人間だったころの記憶らしき描写が出てくる。前世の記憶がチラチラ出るようになったらそろそろ帰還なんじゃないかと思うものの、なかなかそうともいかないらしい。」
世祖よりしぶといね。
「旧華族の土地を買収して建てられた病院で入院してたのかしら?となると戦後ね。あっちに残した恋人がいるみたいだけど、名前も顔も思い出せなくて、なんとなく帰らないといけないみたいな思いだけ残っているのね。」
う~ん、実際転生なるものがあっても、魂の記憶コードがだいぶ劣化してほとんど記憶が残らない気がするね。
で、妙に駆け足展開になって物語は進むのです。大陸南東部の三国同盟との戦争はほとんどあらすじ状態だったね。きっちり描けば赤の王編とか戦姫編ぐらいの分量になりそうなんだけど、そろそろ引退したそうな感じもあって急速にペースが速まるのです。
聖王国アルサスが運命の女神の介入か何かで不自然なまでの以上発展を遂げて、勇者まで来るのです。転生物の主人公並みにチートでハーレムを作って、たった一人で竜を絶滅させるぐらいの理不尽な戦闘力の化身なのです。
「ゴブリンの王国の王様はぶっちゃけ異世界転生チートものでいうと魔王ポディションなわけで。お約束でいうと勇者は理不尽な武力の化身であってほとんど才能の塊なんだが、魔王の方は結構たたき上げタイプが多いような。そして、この話は一匹の無力なゴブリンの幼生から、大陸のほとんどを手中に収める帝王になるまでの過程を懇切丁寧に長々と描写している。そこから考えてRPGの魔王の類もそこに至るまでめちゃくちゃ苦労してその地位にいるという過去を創造せずにはいられない」
死にそうな目に何百回もあって、だましだまされ、必死に頭をひねり、人を集めたり、自らのカリスマを高めるため厳しく自分を律して、恐怖に歪みそうになる顔色を必死でごまかして、堂々とふるまったりしていたんだろうね。
で、駆け足気味に鉄の国エルファ攻略編と、神聖王国辺境攻略編の最初のほうまで読んだのです。
「ガランドの生存率は驚異的ね。毎回毎回負け戦を経験して幾多の国の滅亡に立ち会ってもまだまだ生き続けるわ。」
流石にそろそろ死にそうな気はするけどね。
負け戦でうまい具合に逃がしたりして、『死神を食べた少女』的な負け戦の面白さもまた描いているんじゃないかな。
さて、明日か明後日には読み終えられるんじゃないかな。長い話だったのです。
「今のところ評価は文章文法で2pt、ストーリー評価で2~3ptってところだと思う。好みの話ということで色を付けて3ptでもいいと思う。スタートの遅れ感は否めないものの、2章で覚醒し、3章で開花するというスロースターターの良作戦記物かと。」
終わりまで見ないと確定しないけどね。まおゆうも最後まで読んでこその5pt相当作品なのです。